DVDレビュー

シャキーラ『Oral Fixation Tour』DVD解説

Shakira Oral Fixation Tour (2pc) (Bonc) [DVD] [Import]

発売日:2007年11月

プロデューサー:Tim Mitchell

ディレクター:Nick Wickham

最高位:アメリカ(DVDチャート)-5位

オーラル・フィクゼイション・ツアーの模様を収めたDVD。2006年12月にマイアミとプエルトリコで収録。

大ヒットアルバム『オーラル・フィクゼイション』のツアーというだけあって観客の盛り上がりも絶好調。観客の眼差しを見ていると、シャキーラが本当にファンから愛されているということが分かる。

最近のシャキーラは自身の美貌とプロポーションを強調して、アメリカのポップスターとして上り詰めた姿が認知されているが、かつてのライブではAC/DCをカバーしたりエアロスミスをカバーしたりしていたこともあり、元々は女性ロックシンガーであった。ここでのライブでもマイクスタンドを振り回したりギターを弾いたり、コンサート中は終始裸足で歌ったりとやんちゃな側面も数多く見られる。しかし、女性は売れるためには今ではセクシーさが重要な要素となってくるので、そういう要素もいかんなく見られる。

それにしても、アメリカで売れている他のアーティストに比べてとにかくシャキーラは多才である。ギターを弾くだけではなく、ほとんどの曲で作詞作曲に携わる。もちろん、スペイン語や英語が堪能で、それに加えてセクシーな魅力で踊って魅せることができる。このライブでもそういったパフォーマンスが随所に見られ、観客を飽きさせることはない。

★★★★(4点)

1.Intro

イントロは何故か琴の演奏。とても、日本的と思いきや琴を弾いているのは、スニーカーにネクタイをした外国のおっさん。BGMにすればよかったんだけどシャキーラが出てくるより先にこのおっさんがライトを浴びる。せめて着物を着た日本女性にしてくれればいいんだけどマイアミの観客には関係ないか。シャキーラの吐息が時々聞こえファンの興奮も増してくる。

2.Estoy Aqui ・・・ ★★★★(4点

イントロの琴の音色を引きずってこの曲が始まる。シャキーラが現れた瞬間、客から大歓声とあこがれの眼差しがそそがれる。シャキーラも満面の笑みでそれに応えて観客を包み込むようにステージ全体を飛び回って大きく歌う。ファンにここまで愛されているんだと感じる。この曲は1995年発売のファーストアルバム『裸足のままで』のオープニングナンバー。正に裸足のままでステージに登場。オリジナルはアコースティックなオープニングから始まり徐々に盛り上がってくる歌だが、ここではいきなりヴォルテージ全開。DVD見てるだけでも興奮してくる。シャキーラ自身が作った曲で母国語のスペイン語で歌われる。

3.Te Dejo Madrid ・・・ ★★★★(4点

のっけからギターの演奏に合わせ足をスタンプさせ激しく挑発的なパフォーマンスを見せるシャキーラ。かと思うと陽気に「ジャンプ」って言ってお客さんと一緒に楽しく飛び上がったり、はたまたマイクスタンドをポールに見立てて絡みつき、腰をゆっくりと突き上げてみせたり、小道具としてハーモニカを吹き鳴らしたりと見せ場が多い。2001年に発売された初めて英語圏をマーケットにしたアルバム『ランドリー・サーヴィス』収録だがスペイン語のとっても明るい歌。

4.Don't Bother ・・・ ★★★★☆(4.5点

3曲目で初めて英語の歌。プロモではキャミソール姿で男に絡み付いたり車のシートで太腿を露にしたりセクシーな映像ばかりだったが、ライブではとにかくかっこいい。ギターを弾きながら激しく熱唱。PVでも弾いていたちょっとしたギターソロまで披露し、文句のつけようがない位にかっこいい。オリジナルは2005年発表の『オーラル・フィクゼイションvol.2』収録。

5.Antologia ・・・ ★★★☆(3.5点

『ドント・バザー』で一気に盛り上がったところで早くも一休み、イスに腰掛けてバラードを歌う。日本語タイトル『あなたが欲しい』だが、情熱的な曲ではなくしっとりとしたバラード。コンガとスティールギターとフォークギターという編成でアコースティックに歌う。そう、なんだか会場はフォーク集会のような雰囲気。ヒスパニック系のお客さんが多いようで、このスパニッシュソングを、なんとペンライトを振って一緒に合唱。この曲もファーストアルバム『裸足のままで』に収録されているが、こんないい曲をシャキーラは17歳の時に自作している。

6.Hey You ・・・ ★★(2点

この曲を歌う時はいつも素っ頓狂なトランペットに千鳥足で酔っ払ったようによろけながら歌う。個人的にはあまり好きではない曲。2005年発売の英米向けアルバム『オーラル・フィクゼイションvol.2』のイングリッシュ・ソング

7.Inevitable ・・・ ★★★(3点

シャキーラ自らアコースティック・ギターを弾いて歌う。ロックバラード。やはり、ヒスパニック系のお客さんが多いみたいで、ややスローなスパニッシュソングになると大合唱となる。終盤のギターの伴奏が激しくロックしている。1998年発売のセカンドアルバム『ドンデ・エスタン・ロス・ラドローネス?~泥棒はどこ?』収録。

8.Si Te Vas ・・・ ★★★(3点

先ほどの曲と同じく1998年発売のセカンドアルバム『ドンデ・エスタン・ロス・ラドローネス?~泥棒はどこ?』収録のスパニッシュソング。出だしはシャキーラのもう一つの声であるかわいい声で歌い始める。この曲を聴いて、何故、自分がシャキーラに惹かれるのかがよく分かった。彼女はロック・シンガーだということがこの曲で思い知らされる。バック・バンドもようやく本領発揮という感じでギターなり、ベースなり思い思いに激しい演奏で観客にアピールして楽しんでいる。シャキーラも会場を駆け回り、マイクスタンドを振り回し、マイクを観客に向けて歌わせるなど、ロックミュージシャンがやるパフォーマンスを見せている。今やシャキーラはラテン系のポップミュージシャンとして認知されているが、自分で作詞作曲もこなすロック・ミュージシャンだということを再認識させられる。

9.La Tortura ・・・ ★★★☆(3.5点

2005年発売の大ヒットスパニッシュアルバム『フィハシオン・オラル vol.1』のリード・シングルに選ばれたラテンポップナンバー。CDのみならずPVでも競演したアレハンドロ・サンスが登場し、コンサート前半のハイライトとなった。シャキーラはPVではメタルカラーのボディペイント姿で胸を大きく円を描いてグルングルン回す踊り?を見せていたが、コンサートでも照れ笑いを浮かべながら再現している。スペインではCDを出せばベストセラーのアレハンドロ・サンスとの絡みもPVほどきわどさはないが、ギターを弾きながらシャキーラを凝視しながら絡んでいく。観客もポイントポイントで合掌し、盛り上がりをみせる。

10.No ・・・ ★★☆(2.5点

同じく『フィハシオン・オラル vol.1』からのスパニッシュバラード。胸元くっきりの赤い衣装に着替えてアカペラで出だしを歌う。しっとりと聖母のようにくぐもった声で観衆を包み込むように歌う。途中赤い衣装が鮮やかな蝶の羽のように広がり、美しい舞を見せる。

11.Whenever,Wherever ・・・ ★★★(3点

2001年に発売されたファーストイングリッシュアルバムの『ランドリー・サーヴィス』からシングルカットされた曲。アメリカンチャート第6位を記録した曲。この曲で再び衣装チェンジ。今度はポリネシアンダンサーみたいな露出の多い衣装でロープを身体に絡ませながら挑発的に腰をくねらせる。音楽はラテンポップ。シャキーラは曲の途中で観客席へ流れ込み、観客とコミュニケーションをとりながら歌い回る。ファンサービスを大事にしている様子が伺える。

12.La Pared ・・・ ★★☆(2.5点

またまた衣装チェンジ。今度は胸元が大きく開いた黒いTシャツに黒いパンツルックというラフな格好。演奏はピアノのみで『フィハシオン・オラル vol.1』収録のバラードをピアノのそばで椅子に腰掛けて歌う。それにしても、ここのお客さんは異常なまでにシャキーラを崇拝しているようで、このバラードも一生懸命歌っている。シャキーラも思わずマイクを向けて歌を拾う。シャキーラはヒスパニック系の人たちにとっては英雄なのであろう。

13.Underneath Your Clothes ・・・ ★★★☆(3.5点

2001年発売のアルバム『ランドリー・サーヴィス』収録の名バラード。アメリカでもシングルとしてそこそこ売れた曲。イングリッシュソングでも観客の盛り上がりはすごく、シャキーラと一緒に大合唱。ここでは、色々な観客の表情を楽しむことができる映像となっている。陶酔しきって歌っている人や、ペンライトで手を振っている人に紛れて携帯で写している人や、堂々とカメラを握っている人、ローリング・ストーンズのベロマークTシャツを着ている女の子やこの曲のPVのように恋人にもたれかかっている女性などなど・・・。PVといえば、この曲のPVでのシャキーラは長い髪をブロンドに染めて、シャキーラのPVの中では最も美しい姿を見せている。しっとりとした歌なのだが、途中で急にエアロスミスのような盛り上がりを見せてマイクスタンドを引きずる持ち上げる髪を振り乱して歌う・・・それらの姿もかっこよくきまっている。PVも要チェック。

14.Pies Descalzos ・・・ ★★☆(2.5点

1996年発売の『素足のままで』に収録の初期のロックナンバー。とはいえ、原曲よりはロック色が薄まりかなりポップでノリのいいアレンジになっていて会場も大いに盛り上がっている。シャキーラもポージングは時折かっこつけてるけど、タテノリでジャンプしまくり。ただ、個人的には原曲の方がロックっぽくっていいんだけど・・・。プロモでも荒れた草原でサングラスをかけてマイクスタンドを振り回して歌うトンがったシャキーラが見られる。

15.Ciega,Sordomuda ・・・ ★★☆(2.5点

1998年の『~泥棒はどこ?』に収録。アコースティック・ギターが印象的だが、タイトルとは裏腹に陽気なラテンロックナンバーでシャキーラも活き活きとした笑顔で歌っている。アンコールを残したラストの曲ということで、会場全体もパーティのように盛り上がっている。是非、来日して欲しいと思うのだが、海外アーティストが日本人は大人しすぎると言われてしまうように、日本人ではここまで陽気なノリは見せられないだろう。

16.Ojos Asi ・・・ ★★★(3点

ラス前の曲は前曲に続き『~泥棒はどこ?』に収録のナンバー。またまた衣装をチェンジし髪を束ねラストに控える『ヒップス・ドント・ライ』を意識した衣装で登場し、なまめかしいアラビア系の踊りをたっぷりと披露し聴衆を魅了する。束ねた髪を解いて歌に入るが歌自体もアラビア系の歌で腰をフリフリ胸をフリフリ時折照れ笑いを浮かべながら踊りながら歌っている

17.Hips Don't Lie ・・・ ★★★☆(3.5点

ラストは2006年に発売されたシングルで後に『オーラル・フィクゼイションvol.2』の再発の際に収録された大ヒットシングル『ヒップス・ドント・ライ』。腰に大きなパープルの布を巻きつけビデオさながらに陽気にセクシーに踊るシャキーラ。ゲストに原曲でも競演しているワイクリフ・ジョンも加わり会場全体もラストにふさわしく盛り上がる。途中ベリー・ダンサーズや紙ふぶきも舞い最高潮に達したままコンサートの幕を閉じる。日本でも見たい!!

Bonus Features

Video Clip : Las De La Intuicion ・・・ ★★★★(4点

何故かミュージック・ビデオが収録。『フィハシオン・オラル vol.1』からシングルカットされた曲。他にもヒット曲が満載だが、この曲だけが収録されている。このビデオはやばいくらいにエロビデオ。パープルのショートのおかっぱのウィグにミニスカートというやばいいでたちで登場。最初からミニスカートをちらっとまくって見せたり、シルエット越しにお尻をぷりぷりとダンスしたり、そしてついには同じようなコスチュームをした仲間を引き連れてパンチラダンスが始まってしまう。シャキーラを知らない男子もこのビデオだけでファンになること間違いなしな逸品です。

Live : Obtener un si ・・・ ★★★(3

同じく『フィハシオン・オラル vol.1』収録の曲。アメリカ盤はめったに見られないセクシーでキュートなヴォーカルでボサノバ風な曲。ミニオーケストラを従えてのライブ映像。照れ笑いを浮かべながらキュートにセクシーに歌うシャキーラが印象的。

Live : La Pared ・・・ ★☆(1.5

何故か本編と同じ曲の別会場でのライブ映像。本編と同じ衣装で同じように歌う。本編に比べて画像も荒く何故ボーナスとして選ばれているのか理解に苦しむ。

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安室奈美恵『BEST FICTION』DVD解説

BEST FICTION(DVD付)

発売日:2008年7月30日

プロデューサー:安室奈美恵、T.KURA&MICHICO、Nao’ymt、今井了介、ダラス・オースティン、ダイアン・ウォーレン、フル・フォース、SUGI-V、MURO、大沢伸一

最高位:日本-第1位

オリコンチャート6週連続NO.1を獲得したベストアルバム。小室哲哉と離れて以降、以前よりは売れなくなってしまった。歌番組ではトリを飾ることが多かったが、浜崎あゆみや倖田來未らに押されてどんどん落ち目になってしまうのかと思いきや、追求してきたヒップホップ路線がようやく個性を持ち注目し始めて、このベスト発売で再び女性アーティストの頂点に返り咲いた。

前半のPVを見ると黒の時代と言っても過言ではないぐらい黒い衣装を好み、低音ヴォイスでヒップホップを歌って踊る。売れようと売れまいと開き直ったように次から次へとこの路線を貫き通した安室奈美恵。決して悪くはないのだが、ウケはよくなかった。ところが『GIRL TALK』の頃からヒップホップにポップさが加わり、衣装の色も明るくなって、声も高音を使うようになった。その頃から再び市場に受け入れられるようになり、セクシーなジャケットのこのベストアルバムで再び頂点へと昇りつめた。

しかし、このアルバムはセクシーなジャケットとPVを同時に入れた事が大正解となった。日本人アーティストのPVはめったにお目にかかるチャンスは少ないだけに、セクシーなジャケットに惹かれて購入してPVを見たら安室奈美恵のかわいくてセクシーな姿に改めて心を奪われた人も少なくないだろう。ただ、最近はセクシーさがより大人っぽくゴージャスになってしまって、童顔の安室奈美恵に合わないような気がする・・・。

とはいえ、このアルバムがここまで売れたことによって、ヒップホップ時代の頃も含めて安室奈美恵が小室哲哉から独立して以降のすべてが肯定された。それどころか、一流のアーティストとして個を確立したと言ってもいい。これで、心に突き刺さるバラードが1曲でも誕生したらもはや無敵となるだろう。

★★★★(4点)

1.Do Me More ・・・ ★★

このアルバムのために作られた2曲のうちの1曲。不思議の国のアリスの世界を表現したようなファンタジーな歌。ヴィダルサスーンとのタイアップCMはご存知の通りセクシー路線だがミュージックビデオは歌のイメージどおりファンタジー。しかし、CMのように長い髪で厚化粧にしている姿は童顔で華奢な安室奈美恵にとっては、その長い髪にひきずられてしまってバランスが悪く感じる。

2.Wish On The Same Star ・・・ ★★

小室を離れた安室は洋楽カバーをはじめ外国の人が作る歌を多く取り入れてきたが、この歌はその一つ。元ネタはアメリカ合衆国のシンガー、キーディ。いかにも洋楽っぽい感じのバラードで、安室奈美恵もしっとりと歌うのだが、アムロっぽくない歌に翻弄されている感じが否めない。ミュージック・ビデオもいまいち安室奈美恵のキャラが確立されていない感じがする。2002年9月発表最高位2位。

3.shine more ・・・ ★★★★

2003年~2004年、安室奈美恵は低迷期に入る。と、いってもチャートの上位に入らないまでも10位以内には入っているが、かつての勢いからいくと惰性でチャート・インしているような感じに思われても仕方がない。この曲も最高位8位と2003年3月発売時点で過去最低となってしまった。しかし、このベストアルバムのDVDを見れば分かるが、ヴィジュアル的にはこの時期が一番かわいくてセクシーだ。この曲辺りから安室奈美恵はヒップホップ路線に入っていくが、当時は、日本人女性のヒップホップがあまり受け入れられなかった結果に過ぎず、時代の先取りをしていることがよく分かる。今の状況でこの曲がこのミュージックビデオで発売されたら文句なく1位をとれるはずだ。黒いミニスカートを腰を回しながらヒラヒラさせる姿がたまらない。

4.Put’Em Up ・・・ ★★★

「Put’Em Up」ではなくて「車」って歌っていると思っていた。だって、ミュージックビデオ見ても車の上で歌ってるし・・・。この歌も低迷期なので最高位は7位にとどまっているが、ミュージック・ビデオの中で車の上でミニのワンピで歌っている安室奈美恵がキュートでセクシー。ミュージックビデオでは2つの衣装で2場面で歌う姿が多いが、もう1場面のヒップホップらしいジャージっぽい衣装でラップする姿もサマになっている。最後のフェードアウトがちょっと気持ち悪い。

5.SO CRAZY ・・・ ★★★☆

不思議と耳に残ってしまう歌。タイトなジーンズにブーツを履いて、すらっと伸びる脚とくびれた腰をくねらせて歌う安室奈美恵が超かっこいい。楽曲自体もクールで低音ヴォイスもかっこよくきまって、すっかりヒップホップも板についた感じがする。2003年3月に犬夜叉のエンディングテーマ『Come』と両A面で発売。最高位は第8位。『Come』も『SO CRAZY』に比べたらインパクトは薄いもののドラマティックに展開するいい歌だが、このアルバムの収録からはもれた。

6.ALARM ・・・ ★★★

今のヴィダルサスーンとの相性を考えるとマンダムとの相性が悪かったのかマンダムCM第1弾『shine more』以来低迷を続け、とうとうこの曲では最高位第11位とトップ10圏内からも外れてしまった。でも、この時代の安室奈美恵は低音ヴォイス主体でクールでかっこいいんだけどね。時代が受けつけなかったとしかいいようがないね。この曲も余計なBGMを抑えて安室奈美恵の低音ヴォイスをより際立たせていい味でてるんだけどね。

7.ALL FOR YOU ・・・ ★★

ヒップ・ホップから一転、バラード。ドラマの主題歌になっていたが、最高位は6位。PVは海岸で歌う映像。

8.GIRL TALK ・・・ ★★★★

Queen of Hip-Hop 誕生!!これまでのヒップホップ路線はクールで低音ヴォイスが目立ち、PVを見ても黒を基調とした衣装やセットでカッコ良さを追求していったような曲だった。楽曲は洋楽のどこかで聞いたような感じで、小室哲哉と脱却した後のニュー路線としてはしっくりこない気もしていた。しかし、2004年10月に発売されたこの曲は明るくポップで、PVの安室奈美恵の衣装も表情もそれを表現していて、軽快に歌うキュートな姿が映し出されている。この曲で小室哲哉以降ようやく安室奈美恵のオリジナリティが産み出され、ヒップホップの女王の冠を手に入れることができた曲となった(すべて個人的な見解です)。最高位も久々トップ3圏内の第2位。『the SPEED STAR』と両A面で出されたが『the SPEED STAR』はこのアルバムに未収録。『the SPEED STAR』の方は従来のクールな曲となっている。

9.WANT ME, WANT ME ・・・ ★★

今までと曲調が変わりエスニック調で情熱的。下半身に重心が置かれた歌。2005年4月に発売で最高位第2位と前作に続き息を吹き返してきた。シングルの発売順に並べられたこのベストでは『ALARM』からここまでの4曲が2005年7月発売の『Queen of Hip-Hop』にも収録されているが『Queen of Hip-Hop』といえば『WoWa』を是非このアルバムに入れて欲しかった。PVはあってもシングルカットされていないからしょうがないんだけど・・・残念。

10.White Light ・・・ ★★☆

かわいらしく静かなクリスマスソングのこの歌と真逆のロバート・ロドリゲス監督の映画『Sin City』の日本版のイメージソング『Violet Sauce』というドラマティックな展開をするダークソングとの両A面で2005年に発売されたシングル。歌に盛り上がりが欠けるせいか最高位は7位止まりとなった。アルバムにはこのベストが初収録となった。

11.CAN’T SLEEP,CAN’T EAT,I’M SICK ・・・ ★★★☆

安室奈美恵の声質を活かした高音のファルセットがフワフワと心地よく耳に入る。この歌も安室奈美恵にしっくりとはまる類のHip-Hopサウンド。『WoWa』でチアガールのコスプレをして以来コスプレイヤーとしての道も歩き始めた?安室奈美恵。初々しい恋がテーマの歌のせいかPVでは女子高生のような超ミニのチェックのスカート姿で歌う姿も見られる。シングルでは両A面としてNOKKOの『人魚』をカバーしたのは驚きだった(本アルバム未収録)。因みに『人魚』のPVでは『人魚姫』ではなく『かぐや姫』のコスプレで着物をはだけさせながら演じている。2006年5月に発売されいいかげん1位奪取してもよさそうだが最高位は2位どまり。

12.Baby Don’t Cry ・・・ ★★☆

2007年1月発売のバラード。最高位第3位。安室奈美恵のバラードはCDとかで聞くよりもライブとかTVとかで歌っている姿で見るほうが何倍も感動する。特にこの曲はPVがいただけない。明け方の都内を徘徊しながら口ずさんで歌っているが、全身をコートで覆ってしまって手もコートのポケットに入れて、露出は顔のみ。安室奈美恵の魅力を最大限殺してしまっている。

13.FUNKY TOWN ・・・ ★★★★

2007年4月発売。この歌こそいい加減1位を奪取してもよさそうなものだが最高位は第3位にとどまった。「HIP-HOP、R&Bを軸に、明るくポップでリッチで大人でお洒落な、安室のジャンルの世界観を決定的にする楽曲」というキャッチフレーズが示す通り、安室奈美恵のヒップ・ホップ路線が頂点まで達したと言っても過言ではない。オープニングの雄叫びからゾクゾクさせられる。まさにファンキーなナンバー。バカ売れしていたら第2期の安室奈美恵の代表作にもなりえた。

14.NEW LOOK ・・・ ★★★

ここからの3曲はご存知ヴィダルサスーンとの大々的なコラボ。2008年3月に『60s 70s 80s』というタイトルで1枚のCDとして発売。話題性もあってかここに来て、ようやく1位に返り咲いた。この曲は60sということで元ネタはビヨンセ主演でおなじみの映画『ドリームガールズ』の題材となったダイアナ・ロスとシュープリームスの『Baby Love』をリメイク。安っぽいカバー曲ではなくアレンジが素晴らしく見事にリメイクとして新しい歌として蘇った。PV中の安室奈美恵はこのベスト中一番年を重ねているはずが、一番童顔でかわいく映し出されている。曲の雰囲気もかなり可愛らしい。

15.ROCK STEADY ・・・ ★★★★☆

70年代から選ばれた曲はなんとアレサ・フランクリンの『ROCK STEADY』。まさかアレサ・フランクリンをチョイスするとは・・・。この曲はディスコサウンドの原曲の雰囲気がわりとそのまま表現されている。このPVで歌っている安室奈美恵は超かっこいい。最初赤いオープンカーをサングラスをかけて登場するシーンから、サクセスストーリーとなってアメリカデビューを果たすまでの内容だが、どんどん衣装チェンジをして、かっこいい振り付けでかっこよく歌う。元々かっこいい歌だから、今の安室奈美恵にぴったり合っている。ただ、途中の外タレの小芝居が少し邪魔だったり、アメリカデビューしてアメリカの観客から歓声を受けるシーンは現実とはほど遠くむなしかったりしますが、安室奈美恵こそアメリカで一番成功できるシンガーだと心底思っているので是非挑戦してほしいと思っております。

16.WHAT A FEELING ・・・ ★★★

そして、80年代は懐かしの『フラッシュ・ダンス』の主題歌を現代風に大胆にアレンジ。それにしてもヴィダル・サスーン・マジックなのかこのPVでも安室奈美恵は初々しいぐらいに童顔。セクシーな衣装に身を包んでいても、かわいらしく感じられる。このまま、アメリカに新人として売り出してもうけると思う。

17.Sexy Girl ・・・ ★★☆

ラストを飾るのはこのアルバムのみ収録の『Sexy Girl』。ハイテンポなダンスチューンでこのベストの最後を飾るにふさわしいナンバー。セクシー・ガールというタイトルも安室奈美恵の現在進んでいる姿を予見するかのようなタイトルとなっている。

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The Conffesions Tour

DVDレビュー

  • Music Artist : Madonna
  • Released : January,2007 
  • Exective Producer: Madonna・・・

マドンナ コンフェッションズ・ツアー・ライヴ

1. "Future Lovers/I Feel Love"
2. "Get Together"
3. "Like A Virgin"
4. "Jump"
5. "Confessions"
6. "Live to Tell"
7. "Forbidden Love"
8. ."Isaac"
9. "Sorry"
10. ."Like It Or Not"
11. "Sorry (Remix)"
12. "I Love New York"
13. "Ray of Light"
14. "Let It Will Be"
15. "Drowned World/Substitute For Love"
16. "Paradise (Not For Me)"
17. "Music Inferno"
18. ."Erotica"
19. ."La Isla Bonita"
20. "Lucky Star"
21. "Hung Up"

このライブが行われた時マドンナは48歳。驚異的である。体力もさることながら、サービス精神の素晴らしさ。一流のエンターティナーである。十字架に磔となったキリストを演じたことで話題にもなっているが、このライブは必ず音楽史に残るであろう。このライブの時観衆の誰もが「Hung Up」を一番聴きたかったであるにちがいないが、それを見越したかのように最後の最後まで演奏しない。その効果が観客の期待と興奮を最後まで持続させる。そして、ラス前の「Lucky Star」で「Hung Up」のイントロを散りばめながら観客をヒート・アップさせ、焦らしに焦らした後、最後の最後で「Hung Up」。尻肉がはみだすほどのピチピチの紫のレオタードに紫のジャケット。サングラスにハイソックスにハイヒール。こんなコントのようなありえない組み合わせの衣装をエロティックに感じさせるのはマドンナをおいて他にはいないであろうし、こんな衣装を着る勇気は誰もないであろう。しかも、48歳である。しかも、48歳のこの時期がキャリアの中でも一番SEXYにさえ感じる。肉体美と長時間に渡るライブをこなす体力、これらを維持するためのたゆまぬ努力に対して敬意を表さずにはいられない。この点はブリトニー・スピアーズとは大きく違う。とにかく多くの衣装チェンジと舞台演出、どれをとっても十分に楽しませてくれる。

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